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世界保健機関(WHO)が「うつ病その他一般的精神障害の世界推計」を発表

2017年3月

世界保健機関(WHO)は、世界中でうつ病に苦しむ人が2015年に推計3億2200万人に上ったとするデータを発表した。
この数は、世界の人口の4.4%に相当し、2000年から2015年にかけて18%増加していると分析した。

世界的に見た場合、罹患率は地域によって異なり、
西太平洋地域男性の2.6%から、アフリカ地域女性の5.9%まである。
有病率は年齢によって異なり、55-74歳の女性では7.5%以上、男性では5.5%以上あった。
15歳未満の小児および青年でも発生するが、高齢者よりも低いレベルであった。
また女性の有病率が高く、5.1%で、男性の割合は3.6%であった。

地域別でみた場合、うつ病を発症している人々の半数は、
東南アジア地域(27%、8567万人)と西太平洋地(21%、6621万人)に居住しており、
2つの地域(インドや中国など)の人口が比較的多いことがみられた。
日本の有病率は4.2%と報告され、
西太平洋地域ではオーストラリアの5.9%、シンガポールの4.6%に次いだ数値となった。

うつ病の障害生存年数(YLD)※から、
WHOではうつ病を「非致死的な健康損害」として最も影響がある障害とランク付けしている。
また、うつ病は自殺の主要原因でもあり、毎年80万人近くが自殺のために命を落としていると報告した。

WHOでは、うつ病には有効な治療法があるが、
実際に治療を受けられているのはその半数以下であり、
うつ病への偏見や理解不足、正しく診断されていない状況などが、治療改善の壁になっているとの見解を示している。

この報告から、うつ病は世界中で一般的な病気であり、
治療によって改善が期待できるにもかかわらず実際は治療が受けられずに苦しんでいる人々が少なくないことが伺える。
うつ病は早期発見、早期治療が改善においてとても大切であり、
そのための理解促進や発症や重症化予防のための具体的な対策が早急に求められる。

(※)障害生存年数(YLD):障害を抱えて生存している年数

 

うつ病等の世界推計

 


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