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睡眠と覚醒を制御する神経回路を解明 −視床下部睡眠中枢と覚醒中枢の神経接続の解明−

筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の斎藤夕貴、桜井武教授らの研究グル
ープは、マウスの脳内において覚醒と睡眠を切り替えるスイッチの役割をす
る神経回路を明らかにしました。

睡眠は脳と全身の機能の保全に必須の生理機能ですが、現在、5人に1人が
睡眠になんらかの問題を抱えているといわれています。睡眠にはノンレム睡
眠とレム睡眠があります。ノンレム睡眠は、いわゆる深い眠りで、「脳の休
息」とも呼ばれており、記憶の強化や脳に溜まった老廃物の除去といった働
きがあります。一方のレム睡眠では、脳は覚醒状態に近いレベルで活動して
います。私たちはこの2つの睡眠を交互に繰り返し、脳のメンテナンスと、
快適な翌日のための心身の準備を行っています。
睡眠と覚醒は脳が自発的にもたらすもっとも大きな行動変化であり、脳の機
能の大幅な変化を伴います。そのスイッチの切り替えにおいて大きな役割を
果たしているのが視床下部と脳幹です。視床下部の前方には睡眠の開始と維
持において重要な役割を果たす部分があり、後方には覚醒の維持にとって重
要な働きを果たす部分があります。しかし、その両者の関係には不明な点が
多く残されていました。睡眠を改善し、睡眠障害のよりよい治療法を創成す
るためには、睡眠と覚醒をコントロールする神経回路の解明が必須でした。

睡眠と覚醒は、GABA,セロトニン、ノルアドレナリン、ヒスタミン、オレキ
シンなど様々な脳内物質が関与して制御されています。今回の研究によりこ
れらを産生するニューロン群の相互関係が明らかになりました。これらの脳
内物質に作用する薬物は多く知られており、それらの薬物の睡眠や覚醒への
作用をよりよく理解できるようになると期待されます。また新しい作用機序
の睡眠障害治療薬の開発に役立つことが期待されます。

原論?情報
Yuki Saito, Takashi Maejima, Mitsuhiro Nishitani, Emi Hasegawa, Yuchio
Yanagawa, Michihiro Mieda, and Takeshi Sakurai
‘Monoamines Inhibit GABAergic Neurons in Ventrolateral Preoptic Area
that make Direct Synaptic Connections to Hypothalamic Arousal Neurons.’
The Journal of Neuroscience doi:org/10.1523/JNEUROSCI.2835-17.2018

        ※プレスリリースより一部抜粋して掲載しております

 

 


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