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〜11,876人を対象とした大規模ウエッブ調査で明らかに〜

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肥満や高脂血症、食生活・運動習慣がうつ病と関連
〜11,876人を対象とした大規模ウエッブ調査で明らかに〜

2018年4月

国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター(NCNP、東京都小平市、理事長:水澤英洋)
神経研究所(所長:武田伸一)疾病研究第三部 功刀浩 部長
および秀瀬真輔 医師、株式会社ジーンクエストの齋藤憲司 研究員らのグループは、
うつ病と体格、メタボリック症候群、生活習慣が関連することを、
11,876人の日本人が参加した大規模ウェブ調査で明らかにしました。

本研究では、わが国における大規模ウェブ調査により、
体格指数(BMI, body mass index)による分類、
メタボリック症候群関連疾患、食生活・運動といった生活習慣と
うつ病との関連について検討しました。

その結果、
うつ病になったことがあると答えた人はそうでない人と比較して、
肥満や脂質異常症が多く、間食や夜食の頻度が高いことが分かりました。
一方、朝食を食べる頻度や中等度と強度の運動をしている頻度が少ないことが明らかになりました。

今回の研究成果から、生活習慣やそれに基づく身体疾患が、
うつ病と関連することが明らかになりました。
体重の適正なコントロール、肥満やメタボリック症候群と
関連する疾患の治療や予防、朝食をしっかり摂り、間食や夜食を控え、
運動を心がけることが、うつ病において重要であることが示唆されます。

これまでうつ病の治療や予防として、
服薬やストレスの対処などが重要であることが指摘されてきましたが、
当研究の知見から、それらに加えて栄養学的アプローチも
うつ病の治療や予防において重要な役割を果たす可能性を示唆する結果です。

今後は、本研究によって得られたうつ病と関連する潜在的なリスク因子について、
調査することが期待されます。

本研究成果は「Journal of Psychiatric Research」に掲載されました。


参考文献:Association of depression with body mass index classification, metabolic disease, and lifestyle: a web-based survey involving 11,876 Japanese people.

※ メタボリック症候群:
内臓性肥満(腹囲の増大)に加えて高血糖、高血圧、脂質異常症のうち2つ以上を呈する症候群をいいます。

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