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2015年11月
10月23日、筑波大学と理化学研究所の共同研究グループは、
レム睡眠の役割を初めて科学的に証明したことを発表した。
レム睡眠は、夢を生じさせていることは広く知られているものの、
レム睡眠が何故必要であるのか、その役割については長いこと、不明なままであった。
今回、共同研究グループは、
脳の中でレム睡眠とノンレム睡眠の切り替えを行う部位を特定し、
レム睡眠の増減を自在に操ることのできるマウスを開発した。
このマウスのレム睡眠を増加させると、ノンレム睡眠中に脳波の一種であるデルタ波が強く出現し、
逆に減少させると、デルタ波が弱くなる現象がみられた。
デルタ波は、学習や記憶形成に重要な脳活動である。
このことから、レム睡眠にはノンレム睡眠中のデルタ波を誘発する役割があり、
その結果、レム睡眠が脳の発達や、学習に貢献している可能性があることが明らかとなった。
従来の研究では、うつ病などの患者には睡眠中のデルタ波の減少が見られることが知られている。
デルタ波の増加はレム睡眠の増加に関連していると考えると
、レム睡眠の減少がノンレム睡眠中のデルタ波の減少につながり、
脳の機能に影響を及ぼしていることが推測される。
今後、うつ病などの発症メカニズムの解明、治療法の開発に大きな進展が見られることが期待される。