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2016年2月
千葉大学の研究グループは1月18日、双極性障害の病因として、
細胞内のミトコンドリアの異常が関与していることを明らかにした。
「躁うつ病」の病名でも知られる双極性障害は、
精神疾患として代表的な病気ではあるものの、
その病因は長らく不明である。
今回、研究グループはその発症のメカニズムを探るべく、
同年齢の双極性障害患者と健常者のそれぞれの脳脊髄液を比較分析した。
その結果、双極性障害の患者の脳脊髄液にはイソクエン酸という物質の
濃度が高いことを発見した。
また、死亡した双極性障害の患者の脳を調べたところ、
イソクエン酸を代謝する酵素の働きが悪かった。
このことから、双極性障害にはイソクエン酸の代謝異常が関与していることが考えられる。
さらに、イソクエン酸の代謝する酵素は、
細胞内のミトコンドリアにあるクエン酸回路に存在することから、
双極性障害の発症には、クエン酸回路の機能異常が関連していることが推測される結果となった。
今回の研究では、双極性障害における異常のメカニズムを、ある程度特定できたと言える。
今回の結果を踏まえ、双極性障害の発症メカニズムのさらなる解明が望まれる。
報道発表(千葉大学)