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〜脳波もインターネットでリアルタイムにモニターできる時代に〜

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冷却シートを額に貼る感覚で睡眠の質が計測可能に
〜脳波もインターネットでリアルタイムにモニターできる時代に〜

2016年9月

大阪大学産業科学研究所 教授の関谷毅氏らを中心とする医脳理工連携プロジェクトチームは2016年8月17日、
パッチ式の脳波センサで睡眠中の脳波を計測することに成功したと発表した。
谷池雅子教授(大阪大学 大学院連合小児発達学研究科)、加藤隆史講師(大阪大学大学院歯学研究科)との共同研究により、
この手のひらサイズのパッチ式脳波センサを額に貼り付けて睡眠を取るだけで、
大型の医療機器と同じ計測精度で、睡眠中の脳波をワイヤレス計測できることが確認された。
具体的には、深い睡眠の際に見られる2Hz以下の遅い脳波(徐波)も検出され、負担が少なく測定できる本センサの有効性が示された。

この研究の背景には、従来の医療用脳波計は頭部全体に複数の電極を有線で装着し、
導電ゲルを頭皮に塗布する手法がとられるため、装着者への負担が大きく、
また、既存のウエアラブル脳波計も頭皮に電極を当てる櫛形電極が必要であるため、長時間の装着には耐えられなかった。
さらに、多くのウエアラブル脳波センサには多数のケーブルが接続され装着には負荷がかかるため、
例えば、心地の良い睡眠を得ながら脳波を計測したり、
子どもの脳波を手軽に計測したりするのは極めて困難であったため、
誰でも・どのような状態でも脳波計測を行うため、装着者に負担の少ない脳波計の開発を行う必要があったと述べている。

【今回のポイント】
 @冷却シートを額に貼るような感覚で装着できるパッチ式脳波センサを開発。
  リアルタイムに脳状態を可視化し、手軽に睡眠中の脳波を計測する事に成功。
 Aこれまでの睡眠脳波計は専門技師による有線電極の装着が必要なため、家庭で装着するのは困難で、
  さらに電線があるため寝返りなどの行動が制限された。
 B今後、睡眠の質と生活習慣病との関係性を明らかにし、手軽な脳波計測による新たな価値創造を期待。

本研究で開発した脳波センサにより、これまで以上に脳波測定が簡易になることで、
多くの脳波データを取得することが可能となり、脳と個人の状態との因果関係を解明する一助となると考えられている。

さらに今回、睡眠中の脳波を非常に手軽に計測できることが確認された。
今後、家庭内で得られるデータを基に、
心地よい眠りを得られる環境を整え生活習慣病、認知症を予防するといった、
睡眠と脳との関係についての研究を一層深めることが期待できる。

また睡眠はメンタルヘルスの不調や精神障害とも深いつながりがある。
睡眠や生活リズムの乱れは精神障害の早期診断の重要な要素である。
睡眠の研究、解明は精神障害の早期発見と治療、さらには発症予防にもつながることが期待できるであろう。

冷却シートを額に貼る感覚で睡眠の質が計測可能に 〜脳波もインターネットでリアルタイムにモニターできる時代に〜

 


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