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睡眠が脳細胞内の老廃物を洗い流し排出している -米研究

2013年11月


ロチェスター医療大学の共同センター長であるメイケン・ネダーガード博士とその研究チームは、脳の持つ脳細胞内の老廃物を洗い流し排出するという機能が、睡眠時に最も活発に働くことを発見した。

これまでにもネダーガード博士によって、「Glymphaticシステム」という脳細胞内に脳脊髄液(CSF)が流入することで、トキシンなどのタンパク質が洗い流され排出されるというメカニズムが発見されていたが、今回の研究は、このGlymphaticシステムの応用研究として実施。
実験マウスの脳血流量と大脳のCSFを観察したところ、睡眠中にGlymphaticシステムが活性化することが発見され、その量は起きているときに比べ10倍も活発であることが判明した。
また、脳細胞(神経細胞を活動的にするグリア細胞)は、睡眠時に60%収縮することでより多くのCSFが流入できるよう大きな空間を作り出し、脳の"洗浄"を効率的に行うことも発見されている。

なお研究チームによると、恐怖や不安時に放出されるノルアドレナリンが睡眠時に活性がないことも観察されており、ノルアドレナリンが脳細胞の収縮や膨張をコントロールしている可能性があると推測している。


To Sleep, Perchance to Clean - News Room - University of Rochester Medical Center

【一言コメント】
「脳の疲れ」であるうつ病の改善には睡眠必須なのですが、この研究であらためて睡眠の重要性が確認されました。
ところで日本人の睡眠時間は世界でどのくらいの水準なのでしょうか。2009年のOECD調査「Society at a Glance 2009」によると、調査対象のOECD18カ国中で少ないほうから2番目の7時間50分で、最長のフランスと比べると1時間、2位の米国とは48分少なくなっています。
また2010年のNHK調査「日本人の生活時間調査」によると、平日の平均睡眠時間は、7時間14分で、これは、1970年時の約8時間から、毎回減少を続けています(5年毎調査)。
こんなことも現在うつ病が増加している原因の一つかもしれません。

 
 
 
 
 
 

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